電子線元素状態分析装置(EPMA)

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装置番号
UE-011
メーカー・型番
日本電子 JXA-8530F
用 途
固体試料表面の元素分析
仕 様
・分析元素範囲 WDS:B~U、EDS:B~U ・二次電子分解能 3 nm (WD=11 mm、30 kV) ・分析条件最小プローブ径:40 nm (10 kV、1x1x10-8A) ・走査倍率: x40 ~ x300,000 (WD=11 mm)

装置概要

・電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)とは固体表面に電子線を照射し固体中の原子と電子線の相互作用により発生する特性X線を分光することにより、試料を構成している元素とその量(組成)を知るための装置である。

・具体的には先ず、走査型電子顕微鏡の機能を用いて試料表面の形態観察を行い、次いで点分析により定性・定量分析を行う。
 点分析の分析領域はサブミクロン~数10ミクロン程度に設定する場合が多い。
 試料表面が一様な場合は、この点分析を数箇所で行うのみで十分目的が達せられるが、一様でない場合は、線分析や面分析を行って元素分布を求めることが出来る。

・特性X線の分光装置として、エネルギー分散型分析装置(EDS)と波長分散型分析装置(WDS)を有している。
 前者は少ない試料照射電流で短い測定時間で分析が可能であり、また試料表面の凹凸が大きな場合に有効である。
 後者は高エネルギー(波長)分解能とその結果生じる高いピーク対バックグラウンド比(P/B比)が特徴である。
 WDSでは分光結晶としてLDE、LIF、PET、TAPが用意されており、測定可能元素範囲は5B~92Uである。

測定できる物質、状態、大きさ等

・対象とする試料は、固体であり、真空中で安定であることが必要である。
・また、電子線を照射するため、金属的である事が望ましい。
・絶縁性の高い試料は、試料表面に炭素や金属のコーティングを施すことで測定可能となる。この場合の定量分析では、コーティング膜の効果を考慮しなければならない場合もある。

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