高磁場多目的物性測定システム(PPMS)

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装置番号
UE-002
メーカー・型番
Quantum Design PPMS
用 途
比熱測定、磁化測定、電気抵抗測定、その他
仕 様
・温度範囲:1.9 K~ 400 K ・印加磁場:0~9 T ・磁場均一性:0.1 x 10-4 (9 T over 5.5 cm)

装置概要

・代表的な固体物性である、交流磁化率(実数部と虚数部、10,000 Hz以下)、比熱、電気抵抗、ホール効果、磁気抵抗の温度変化を測定することができる。

・測定温度は1.9 Kから室温まで、印加磁場は0 ~ 9テスラである。

・物性の種類ごとにプローブが異なり、それをとりかえることにより、これらの物性測定が1台の装置でできる。

・測定プロセスを前もってプログラム入力することにより、測定をすべて自動的に行うことができる。


単分子磁石 [Dy2Cu] 錯体の交流磁化率の out-of-phase 成分

測定できる物質、状態、大きさ等

・磁性体の交流磁化率の測定から、磁性の動的な挙動がわかる。
・また、交流増幅の手法により、試料にかける磁場が数Oe程度の弱磁場でも、感度よく磁化率を測定できるので、磁気的相転移の有無を調べるのに有効である。
・比熱の温度変化の測定から、各種相転移(たとえば強磁性体転移、超伝導転移)についての知見が得られる。たとえば、強磁性体の相互作用の大きさ、次元性などがわかる。
・超伝導体研究では、ゼロ抵抗の確認以外に本装置によるマイスナー効果の確認が不可欠である。更に超伝導の体積分率、臨界磁場の測定が可能である。
・また、磁気抵抗、ホール効果の測定ができ、特に巨大磁気抵抗の研究は、新しいエレクトロニクス素子開発の観点からも、熱い期待が寄せられている。

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